建物

2019年6月 8日 (土)

イケフェス大阪2018 10(新井ビル)

青山ビルの次に向ったのが、北浜の堺筋に面したところにある新井ビル

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こちらも内部が公開されていました。
入口を入るとロビーのようなスペースはなく、いきなり階段があります。

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狭いスペースを螺旋状に登っていくこの階段

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なかなか特徴的で、写真もほとんど階段のものになってしまいました。

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オフィスビルとして使われている各フロアは

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懐かしい雰囲気があり、気持ちをほっこりとさせてくれますね。

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階段の最上階に到着

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途中、踊り場に貼られていた紙に書かれているように、この階段の中央はエレベーターシャフトだったんですね。

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屋上にはその機械室が残されています。

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改めて上から見下ろしてみますが、エレベーターホールのない狭いスペースを有効活用していたんですね。

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踊り場にあるスチールフレームの開き窓がいい雰囲気を醸し出していました。

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2019年5月26日 (日)

イケフェス大阪2018 9(青山ビルほか)

私事ですが、GWの10連休には東北を一周してきました。
その準備などもあって、しばらく更新が滞っていましたが、そろそろ再開させていただきます。
昨年のイケフェスの続き、北浜方面に向かう途中の伏見町にも興味深い建物がありました。

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大正時代に建てられた宗田家住宅は公開されていましたが、多くの人が並んでいたのでパスしまして

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並んで建っている伏見ビル(手前)と青山ビルへ

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外壁上部の装飾が美しい伏見ビルは、入り口の床面のタイルも同じような意匠だったのが面白いですね。


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隣にある青山ビル

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ツタに覆われていますが、この時期には枯れ始めており、建物本来の美しい姿を垣間見ることができます。

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レストランなどが入居するテナントビルですが、内部が開放されていたので、見学してきました。

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階段の親柱の上部には、手すりが渦巻き状に繋げられています。

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ガイドツアーもありましたが、今回は自由に見学させていただくことにしました。

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螺旋状に登っていく階段のフォルムが美しいです。

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途中にある窓にはステンドグラスがはめられており

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廊下のアールや

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照明の装飾も素晴らしいですね。

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こんな花瓶を模したステンドグラスもあり、目を楽しませてくれます。

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階段を上から見たところ

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一本の木を捩じって利用している手すりのほか

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階段の最上部には天井の高さを生かした大きな窓があり印象に残りました。

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その他に、もともと使われていた鉄製のサッシや

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レンガ、コンクリートのコアなども展示してくれており、興味深く拝見させていただきました。

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2019年4月 7日 (日)

イケフェス大阪2018 8 (武田道修町ビル、浪速教会)

江戸時代に薬種問屋が集まっていた道修町には、今も多くの製薬会社が本社を置いています。
その中で、武田薬品工業の本社であった武田道修町ビルには、現在、武田科学振興財団が入居しており、1階は杏雨書屋と呼ばれる本草医書などの展示スペースとして開放されています。

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鉄筋コンクリート造、地上3階(後に5階に増築)地下1階の建物は昭和3年(1928年)の建築

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外壁はレンガ色のタイル貼り、窓なども簡素な造りとなっていますが、

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増築前には玄関だったと思われる石造部分の上部などにはさりげない装飾が施されていました。

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次にお邪魔したのが、日本基督教団浪速教会(昭和5年(1930年)建築)
ヴォーリズ建築事務所の指導のもと設計され、大きな尖頭アーチのステンドグラス窓が印象的なゴシック調の建物

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以前にも記事にしましたが、今回は内部を見ることができたので、紹介させていただきます。

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曲線を上手く使った階段が美しい。

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中に入ると、ヴォールトをイメージした天井に

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わずかに色づいたステンドグラス

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オルガンなどの調度品も年季が入っており

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皆さん、厳かな雰囲気を楽しんではりました。

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2019年3月30日 (土)

イケフェス大阪2018 7 (生駒ビルヂング)

間があいてしまいましたが、昨年10月のイケフェスの報告の続きです。
船場ビルディングの次に向ったのが、北浜にある生駒ビルヂング
堺筋に面した鉄筋コンクリート造地上5階地下1階建ての建物は登録有形文化財となっています。

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昭和5年(1930年)建築、外壁はスクラッチタイル貼りで、鷲の彫刻などの装飾が美しい

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時計店として現在も営業されており、今回は内部も見学させていただきました。

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1階階段付近にはイタリア産の大理石のほか、ステンドグラスなどの装飾が施されており豪華な雰囲気

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階段脇にあるエレベーター
もう使われていないのかなと思いましたが、今でも現役ということで、最上階までこちらを利用

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5階からは階段を使って屋上へ、塔屋の壁面には道路からも良く見える時計がありました。

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外壁はテラコッタのようなものが載せられているだけだったのが意外でしたね。

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ここからは階段を降りていきます。

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螺旋状の階段は、フロアによって造りが異なっているのがおもしろいです。

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途中にあった上げ下げ窓は、元々あったものでしょうか、スチールフレームでした。

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曲線を上手く使った壁面が見事ですね。

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事務室スペースもおしゃれな感じ

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2階から1階へ降りる辺りからは大理石が使われています。

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踊り場にあるステンドグラスもいい感じ

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1階に戻ると、一番目につくところですので、写真撮影している人が多かったですね。

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ここから地下に降りますと、事務室か倉庫のようなスペースがあります。

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時計やアンティークな家具の展示された部屋には

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イベントのためでしょうか、建築当時の設計図が展示されており興味深く拝見させていただきました。

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2019年3月17日 (日)

兵庫 篠山 自然薯庵

阿部定の働いていた建物を見た後は、国道372号線沿いにある自然薯庵に立ち寄りました。
今回が2回目の訪問となりますが、道路からは見えない少し奥まったところにあるそば処は、元々こちらにあった茅葺屋根の民家を改築したものだそうです。

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玄関までのアプローチには、使われなくなった石臼が踏み石として利用されていました。

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中に入ると吹き抜けの廊下があり、その先が客席になっています。

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午後2時近くということもあって先客が一組と空いていましたので、庭の景色を見ることができる窓際に席をとりました。

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他には、太い梁のある座敷の席と入口を入ったところの土間の席があり、20人ぐらいが座れます。

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メニューはこんな感じ、ざるそばの大盛と同じ値段でしたので天ざる(野菜の天ぷら)を注文

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黒豆茶と揚げたそばのつまみの器は、たぶん丹波焼でしょうね。

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しばらくするとお盆に乗った天ざるが出てきました。

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カラッと揚がった天ぷらは、シイタケ、かぼちゃ、さつまいもに菊菜だったでしょうか?

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そばは程よいコシがあり、のど越しも良く、薬味は辛味大根とネギ
店のこだわりとはいうものの、ワサビがないのは少し物足りなかったですね。

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最後はそば湯もいただき満足させていただきました。

2019年3月 3日 (日)

兵庫 篠山 京口新地

イケフェスの報告がまだ終わっていませんが、阿部定が最後に娼妓として働いていたという、篠山市にある京口新地の大正楼の建物が、近く取り壊されるとの新聞報道を見て行ってきましたので紹介させていただきます。

京口新地(篠山遊郭)は、歩兵第70連隊が置かれた3年後の明治44年(1911年)に設置されました。
篠山市中心部の南東、水路で囲まれた小さな地区になります。

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最盛期には娼妓が110人以上、妓楼も11軒以上はあったようですが、現在では多くの建物が取り壊され空き地となっているところが多く、往時の面影はほとんど残っていません。

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公営住宅として利用されていたのでしょうか、こうした小さな平屋の一戸建てが多く建っていました。

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そんな一角にある大正楼では、阿部定が半年ほど勤めていたそうです。

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角に玄関があり、その脇の壁にはひょうたん形の下地窓が残されていました。

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別方向から見ると、屋根が崩れているのがよくわかります。

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昨年の台風の影響のためか

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裏側は崩れ落ち内部が見える状態になっていました。
倒壊の危険性もあるため、残念ですが行政代執行による取り壊しもやむを得ないのではないでしょうか。

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周辺に残っている妓楼らしき建物はもう一軒、こちらの建物ぐらいしかありません。

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落下防止のためのサイディングが施されていますが、カフェー風の入口には

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飾り窓などがあるほか

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ノスタルジックな雰囲気の飾り柱も残っていました。

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近くにはこんな建物もあり、なかなか楽しめましたね。

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2019年2月10日 (日)

イケフェス大阪2018 6 (船場ビルディング)

次に向ったのがこちら、船場ビルディングです。
内部も公開されており、多くの人が並んでいました。

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大正14(1925)年10月に竣工した鉄筋コンクリート造地上4階、地下1階建て、スクラッチタイル貼りの建物は、登録有形文化財に指定されています。

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内部の見学は入場制限がされており、一組が出れば一組が中に入ることができました。

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天井の低い入口から中に入ると、船場の問屋らしくトラックや荷馬車などを引き込んだという中庭があり

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上部が吹き抜けになっていて、外観からは想像できないヨーロッパの町並みのような景色が広がっています。

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上層階は、パティオ風の中庭を取り囲むように居室が配置されており

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改装されているためか、船場のオフィスビルというよりも、おしゃれなテナントビルのようでしたね。

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階段の親柱や

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事務スペースの造り

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ドアの意匠や色合いのほか

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ひとつ一つの造作がレトロな雰囲気を醸し出しています。

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3階は南欧風の雰囲気

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屋上も開放されており

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下を見るとこんな感じ

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階上は庭園になっているなど、入居者にも優しい造りになっていました。

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2019年2月 2日 (土)

イケフェス大阪2018 5 (丼池繊維会館、綿業会館)

イケフェス大阪2018の続きです。
本町方面に向かい、船場丼池筋にある丼池繊維会館へ

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大正11年(1922年)に愛国貯金銀行として建築された鉄筋コンクリート造り地上3階地下1階の建物
一時は鋼製のサイディングに覆われていましたが、再生プロジェクトにより平成28年(2016年)春に以前のファサードが蘇りました。

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うれしいことに内部も公開されていました。

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事務的な入口からは予想できない階段は味のあるもので

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2階から上は階段の場所が変わって、手すりも木製のものとなり

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リノベーションされた回廊状の階段室には腰板が貼られており、レトロな雰囲気が味わえます。

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屋上も開放されていて

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ビルに囲まれているため景色は楽しめませんでしたが、コーナーにアールのあるパラペットなどがいい感じでしたね。

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さらに北に進み綿業会館へ

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昭和6年(1931年)に日本綿業倶楽部として竣工した鉄骨鉄筋コンクリート造り地上6階、地下1階の建物

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戦前にはリットン調査団が来館し、大阪経済界の代表と会談するなど国際会議にも利用されました。

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内部の見学は事前申し込みの上抽選だったため今回は見ることができませんでしたが、重厚な外部とは違い、大理石をふんだんに使ったロビーやタイルタペストリーなどの豪華な内装は大阪の近代建築の代表的として紹介されるほか国の重要文化財にも指定されています。

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毎月1回、有料ですが公開されているそうですので、一度は見てみたいものですね

2019年1月20日 (日)

イケフェス大阪2018 4

立売堀ビルディングから御堂筋に戻る途中に気になる建物がありました。
調べてみると、インド・ネパール料理のスパイスバル・サウンドブーツという店の入るビルだそうです。
イケフェスには参加していませんが、いい味出ていましたね。

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心斎橋商店街にある三木楽器本店ビルは、1924年(大正13年)に建てられた鉄筋コンクリート造り4階地下1階建

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大阪開成館の名もあり、国の登録有形文化財に指定されています。

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こちらもイケフェスには参加していませんが、外壁や建物上部にはテラコッタなどの装飾が施されており、シンプル中にも気品が感じられます。

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商店街からは気が付きにくいですが、中々趣のある建物です。
内部の造りも美しく、ステンドガラスなども見事でしたが、フェスに参加していませんし営業中でもあるので写真を撮るのは遠慮いたしました。

2019年1月12日 (土)

イケフェス大阪2018 3

長瀬産業大阪本社ビルから四つ橋筋を北に進んだところにある立売堀ビルディング

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北側が昭和2年(1927年)にテナントオフィスビルとして建築された鉄筋コンクリート造り4階建ての建物、南側の新館は昭和36年(1961年)築のもの

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こちらもバナーが掛けられているように内部が公開されていました。

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シンプルな造りのオフィスビルですが

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入口のドアや

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管理人室のある小さなロビー

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居室の入り口など、懐かしく落ち着ける雰囲気がいいですね。

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交差点に面した新館の入り口には踏み石があり

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テナントの家具店も内部を公開してくれていました。

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地下の展示室にはラワンの家具が所狭しと並べられていますが

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階段や梁などの構造も見ることができてありがたかったです。

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より以前の記事一覧

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